小児漢方
漢方薬が小児の症状に対して効果が期待できるのは、以下の通りです。
- 発熱が伴う風邪・インフルエンザ感染症
- 長引く咳(喘息のような器質的疾患でない場合)
- 腹痛(器質的疾患がない場合)
- 便秘(器質的疾患がない場合)
- 急性鼻炎
- 慢性鼻炎
- ウイルス性胃腸炎が原因の嘔吐・下痢
- 繰り返す中耳炎
- 頭痛(片頭痛・緊張性頭痛・起立性調整障害など、器質的疾患がない場合)
- 乳児の肛門周囲膿瘍
- 夜泣き
- 思春期のイライラ
- 疲労
- 感染予防
漢方薬は、倦怠感や風邪っぽい、なんとなく不調があるなどの不定愁訴などに改善効果が期待できます。思春期のイライラや育児中のイライラや不安感にも改善効果が見られます。つらい症状がある場合や、漢方薬をご検討の場合は、どうぞ当院までお気軽にご相談ください。
特に注力している夜泣きの治療
お子様の生活リズムと睡眠環境を大切にしながら、漢方治療を行います。夜泣き自体が病気ではないため、これまで有効な治療法が確立されてきませんでした。お子さまの夜泣きは、慢性的な睡眠不足と産後疲労によって追いつめられるお母さん方が多くいます。
当院では、夜泣き症状に対して、甘麦大棗湯を始めとする数種類の漢方薬による治療を行っております。夜泣きを改善できることで、親子で心身の健康を取り戻せます。
漢方治療を中心に、生活リズムを整えていく
こどもの健やかな発達のためにも、良質の睡眠は不可欠です。ぐっすりと眠れることで、成長ホルモンの分泌が促されると同時に、自律神経を整えられます。夜泣きを軽減するためにも、以下の工夫を心がけて過ごしましょう。
1生活リズムを整える
朝は6~7時に起こします。朝日を浴びることで、体内リズムを整えます。
昼間は身体をしっかりと使って遊びます。
生後8か月以上のお子様は、昼寝は17時までに終わらせます。
規則正しい生活リズムを定着させます。
2睡眠環境を整える
入浴から就寝までの夜の過ごし方ルーティンを決めます。
(入浴→授乳→絵本→就寝など)
就寝前にテレビやスマートフォンを見せないようにします。
できれば部屋を真っ暗にして眠ります。
漢方薬の飲ませ方
赤ちゃんや幼児に薬を上手に飲ませる方法は、以下の通りです。
新生児~1歳未満
- 白湯に薬を溶いてスプーンで飲ませる
- 少量の白湯で練り混ぜて、頬や上顎内側に塗布する。またはスポイトで流し込む
- 薬をシロップや服用補助ゼリーに混ぜ込んで飲ませる
※乳児ボツリヌス症を起こす危険があるため、生後1歳未満のお子様にはハチミツを与えないでください。
幼児~7歳未満
- 服薬補助ゼリーに混ぜたり、オブラートに包んで服用する
- ジュースやゼリー・ヨーグルトなどに混ぜて飲みやすくする
※混ぜ込んで服用する場合は、薬のコーティングが溶けて苦味が生じることがあるため、混ぜた後は早めに飲んでください。